第20回日本がん分子標的治療学会学術集会のご挨拶
〜次世代の革新的な研究シーズの温泉群で、がん撲滅を語り合おう!〜
第20回日本がん分子標的治療学会 学術集会 会長 三森 功士 九州大学病院別府病院外科 |
第20回日本がん分子標的治療学会学術集会開催を仰せつかりました九州大学病院別府病院の三森功士(みもりこおし)でございます。さきの熊本地震により被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心より お祈り申し上げます。
さて、この度は伝統に溢れ、学術的にも重要かつ先鋭的なテーマを掲げた本会開催をお任せいただく栄誉を賜りましたことを、宮園浩平前理事長、長田裕之理事長はじめ、役員、評議員、会員のすべての皆様に深く心からの感謝を申し上げます。第20回学術集会は、2016年5月30日(月)〜6月1日(水)、別府国際コンベンションセンター(別府市)にて開催させて頂きます。多くの皆さまにご参加いただきますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。
さて、わが国では日本医療研究開発機構(AMED)が創設され、がん研究は『治療標的分子あるいは診断用バイオマーカーの同定』という出口指向に関心が高まって参りました。本会は先達の炯眼により黎明期からそこに照準を合わせて発展して参りましたが、折しも平成28年度は、次世代がん研究シーズ戦略育成プログラムにおいて新たなシーズが求められる、タイムリーな時期となりました。そこで、第20回のスローガンを『次世代の革新的な研究シーズの温泉群で、がん撲滅を語り合おう!』としました、新時代にむけたすばらしいご研究をたくさんご発表いただき、分野を越えて本音で!裸で!議論できる場をご提供できたらと存じております。特に今回は外科医に多くの参加をお願いしておりますので真の癌治療、癌撲滅にむけての議論が深まるのではないかと期待をしています。
今回は、ビッグデータとシミュレーションによる新たな治療法、臨床応用にむけた基礎と臨床の最前線、革新的な免疫療法のその後の展開、微小環境を標的にした治療、ゲノム/エピゲノム標的分子療法の最前線、オミックス解析による新たな治療法の開発、liquid biopsy、がん幹細胞を標的とした治療法の新たな展開、Precision medicine実現への取り組み、創薬にむけてのマイルストーンと企業導出までの課題、などを取り上げております。また、20回の記念企画として、Rosemary J. Akhurst 先生(UCSF)のご講演と、最終日の「市民公開講座 がん根治にむけての未来戦略」として4名の先生方のご登壇をお願いしております。
別府は、世界一の湧出量を誇る 別府八湯とよばれる8カ所の温泉郷がございます。もちろん硫黄を香りつつの温泉入浴は格別に心地よいのですが、別府市内の街中どこからも立ち上る湯気・蒸気の風景はNHKが取材した「21世紀に残したい日本の風景」の第2位に選ばれたほど風光明媚なものです(1位は富士山)。また、関アジ関サバ、豊後牛をはじめとする美味しい食材も豊富です。地獄めぐり、高崎山サル群、うみたまご水族館、サファリパーク、城島高原後楽園遊園地などもございまして、訪れた皆さまの歓喜の声に溢れるなど、街中が“五感を潤すテーマパーク”となっております。ぜひ、ご家族連れでおこしいただき、日頃の疲れを癒し鋭気を養っていただくためのおもてなしをさせていただきたいと存じます。多くのみなさまのご参加、お待ちしております!